公開日 2022.11.02
豊見城市令和4年度第1回地域活動報告会
令和4年5月20日、豊見城市社会福祉協議会主催「コロナ禍の地域活動報告会」が市社会福祉センターで開催されました。
新型コロナウイルス感染症の影響でミニデイサービスを始め地域の多くの活動が休止となっていますが、生活支援コーディネーターが地域活動を取材する中、実は住民同士が互いに話し合いながら活動を続けてきた地域もあることが分かりました。多くの住民や高齢者福祉の関係者に、コロナ禍の中でもできる地域活動のことを知ってもらうために「コロナ禍の地域活動報告会」が催されました。
■ 豊崎ゆんたく会(豊崎シニアクラブ・安里さん)
毎週木曜午前に豊崎自治会集会所で、モノづくりや体操、踊り、カラオケなどを楽しんでいます。コロナ禍で4~5か月休止にした後に再開しました。「緊急事態宣言中は活動を自粛する、無理に活動をしない」を原則に、感染対策に気を付けながら活動しています。
■ 上田団地さくら会(上田団地自治会長・仲村さん)
毎月第1・2・4月曜午前に上田団地自治会集会所で、地域ミニデイサービスとして体操、踊り、ゲームなどを行っています。緊急事態宣言中の令和3年5月から9月までは活動休止していましたが、その間も会長さんが脳トレクイズを作り、メンバーの自宅へポスティングしていました。現在は、コロナ禍でも参加者が少しずつ増え、ミニデイのない第3週は自主活動として集まっています。
■ 北分譲ラジオ体操あさひの会(宇久田さん、松永さん)
毎週月曜~土曜の朝6時半、北分譲自治会集会所の広場でラジオ体操第一・第二、リズム体操6曲を気持ちよく行っています。緊急事態宣言明けに皆で話し合って活動を再開しました。「参加は強制ではなく、個人の考えで自由参加」を原則とし、感染対策と個人で体調管理を徹底すること、お茶会は自粛するなど、まずは健康第一で活動しています。
■ 長堂むつみ会/パークゴルフ(長堂老人会・喜屋武さん、宮城さん)
毎週木曜午後に長堂公民館広場でパークゴルフをして楽しんでいます。コロナの影響でグラウンドゴルフやミニデイが休止となる中、「皆の顔がみたい」という声があがり、感染対策のための「参加心得」を作り活動を再開しました。これまでは八重瀬町のパークゴルフ場を使っていましたが、今回、老人会メンバーで公民館の広場にパークゴルフ場を作りました。定期的に草刈を行い、地域貢献にもなっています。
「コロナ禍の地域活動報告会」を企画した豊見城市第2層生活支援コーディネーターの3人にお話を伺いました。
豊見城市第2層生活支援コーディネーター。左から上原ひかるさん、田仲育恵さん、上原聡江さん
■ 活動報告会を企画した経緯(田仲さん、上原聡江さん)
令和2年から続く新型コロナウイルス感染症の影響で、社協が行っているミニデイサービスをはじめ地域での様々な活動が休止となり、閉じこもりから生じる高齢者のフレイルが問題となっています。
しかし、生活支援コーディネーターとして地域活動を取材する中、実は住民同士が互いに話し合いながら活動を続けてきた地域もあることが分かりました。
豊見城市のコミュニティラジオ・FMとよみで、このような住民活動を紹介する番組を企画し、令和3年12月から翌1月にかけて8回、8団体の方をスタジオにお招きし、活動を紹介してもらいました。ラジオで話すことを最初は恥ずかしがっていた方が多かったのですが、放送後には「自分たちの活動の大切さを改めて確認できた。また、それを市民に話すことの意義を感じた」とおっしゃってくれました。
もっと多くの住民や高齢者福祉の関係者に、コロナ禍の中でもできる地域活動のことを聞いてほしくて、「コロナ禍の地域活動報告会」を開催しようと思いました。
感染対策を十分に考えて報告会を開催し、25人の方が参加してくれました。今回は、豊崎ゆんたく会、上田団地さくら会、北分譲ラジオ体操あさひの会、長堂むつみ会の代表者4名に報告してもらいましたが、住民自身がパワポ資料を使い(私たちも協力して作りました)、緊張しながら一所懸命お話してくださいました。
■ 活動報告会を終えての感想
【上原聡江さん】 ラジオ出演がきっかけで自信をつけたのか、活動報告会の発表をお願いすると「自分たちの健康は自分たちで守らんと」「人前で発表するのもいいよ」と快く引き受けてくれたのが嬉しかったです。
【上原ひかるさん】 発表に向けた準備をそれぞれの団体の代表者と一緒にする中で、関係性が更に深くなったように感じます。また、報告会に参加した他の区の自治会長が興味を持ってくれたのが嬉しかったです。
【田仲さん】 コロナ禍は私たちにとって「勉強する時期」だったと思います。地域の人、先輩たちから多くのことを学びました。4団体の報告の後、質問タイムで「体操などをやりたいが、できる場所がなくて困っている」、「自分たちの地域でも何かできることがないか」という参加者からの発言もありました。今回の報告会は、地域の様々な工夫やアイディアを共有できる良い機会となりました。
《取材感想》
コロナ禍で地域の活動が中止状態になっている所が多いと思いますが、様々な工夫、感染対策をすることによってできる活動もたくさんあるんだということが分かりました。そのような実践活動を広く紹介することによって、コロナ禍でも地域活動が止まらないようにしたいと考えた豊見城市第2層生活支援コーディネーターに感心しました。「住民自身が自分たちの活動を報告する」方が(コーディネーターや行政が話すよりも)住民の関心や反応がとても良いそうです。他市町村の取組に参考になるだろうと思いました。
今回の地域活動報告会は、豊見城市第2層生活支援コーディネーターのブログで紹介されていますので、ぜひ一度ご確認ください。
社会福祉法人 豊見城市社会福祉協議会 ゆんたく会だより17号
https://tomigusuku-shakyo.or.jp/2484.html
(広域連合・渡慶次)