私たちが自主体操サークルを始めたワケ

公開日 2022.11.02

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北中城村熱田自治会 自主体操サークル ”りっかりっか会”

 

北中城村では平成28年度から自主体操サークルを中心とした介護予防事業に取り組んでいます。今回、熱田(あった)公民館で毎週火曜午後に開催されている ”りっかりっか会” を取材しました。

取材に伺った日は18名の方が参加していました。ラジオ体操、ストレッチ、筋トレの後、水分補給の休憩タイム。最後は転倒予防と認知症予防に効果的なスクエアステップエクササイズで爆笑して、1時間のプログラムが終了しました。終了時刻に合わせて移動販売車が公民館前に来るので、買い物をして帰る方も多いそうです。

 

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世話人の皆さん。左から安里晴美さん、大城智江子さん、當山孝子さん、山城トモ子さん

 

■ 世話人の皆さんに、”りっかりっか会”を始めた理由(ワケ)、運営の工夫などを伺いました。

【安里さん】 熱田は高齢化が進み認知症の人も目立つようになって来て、「何かしなければいけない」と考えていた所、役場福祉課が自主体操サークルの世話人養成講習会を行うと聞き私と大城さんの2人で参加しました。それが平成29年2月。間を置かず1か月後には地域の皆さんに呼びかけて”りっかりっか会”を始めました。

 

【大城さん】 参加者の皆さんは毎回楽しみにしていて、「ここに来ると笑顔になれる。これがないと寂しい」とおっしゃってくれます。しばらくお休みしている方には道であったときに声をかけたり、参加者で気になる人がいると役場の介護予防担当者に連絡をしています。

 

【當山さん】 最初はよく曜日を間違えていた方が次第に良くなっていったのはうれしかった。自主体操サークルの活動をまずは知ってもらい、ここに来る参加者一人ひとりが健康づくりに前向きになり、活動が広がっていくようにしています。ゆいまーるの気持ちを大切にしています。

 

【山城さん】 参加者の中には、85歳以上の同級生グループもいらして最近までモアイをしていて元気です。また、自主体操サークルに参加することがきっかけとなり、「毎日ウォーキングして貯筋※してるよ」と聞くと嬉しくなりました。※貯筋(チョキン。筋肉をつけて貯める、の意味)

 

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世話人の安里さん、役場の介護予防担当者・吉本さん

 

■ 北中城村役場(福祉課高齢者福祉係)の田里淳子係長、介護予防担当の吉本有芳さんに、村の取組についてお聞きしました。

【田里さん】 当村では平成28年から世話人養成講習会を開催して、住民運営の自主体操サークルを創出する取組みを始めています。この2年間は新型コロナウイルス感染症の影響で講習会を開けませんでしたが、昨年10月から再開しています。

 

【吉本さん】 世話人養成講習会はこれまでに8回開催し、合計88人が修了しました。村に15の行政区がありますが、現在12の自主体操サークルが活動しています。会の運営は世話人や参加者が自主的に行っています。役場の介護予防担当者が2か月に1度様子を見に行く際に、世話人から「参加者の中で気になる人」等の情報をいただき地域包括支援センターにつなぐようにしています。

 

【田里さん】 「自主体操サークル」を介護予防事業の中心に据えています。保険者機能強化推進交付金を使ってウォーキング教室や介護予防教室を開催し、終了後は自主体操サークルにつなげたり、世話人養成講習会に誘ったりしています。最近、改めて介護予防普及啓発事業の大切さを感じており、住民主体の介護予防活動がもっと盛んになるよう取り組みたいと思っています。

 

《取材感想》
今回、北中城村で自主体操サークルを運営している4名の世話人から、”地域に対する想い”や参加者お一人おひとりに対する細やかな気配りについてお聞きすることができました。また、役場の担当者から、自主体操サークルを創出するために先ず世話人養成から始めたこと、立ち上がったサークルのサポート方法などを教えていただきました。取材を受けていただいた皆さん、ありがとうございました。
(広域連合・渡慶次)